研究室の紹介--- 新4年生,院受験生のために ---

研究主題

この研究室の主な研究題目は「強相関電子系」、「量子スピン系」を中心とした理論物理学の研究です。とはいえ、4年生には「よくわからない」と言う人がほとんどでしょう。とくに理論研究においては、出てくる式をただ使うのでなく、ある程度理解を持って「便利なツール」として新たに応用、展開していかなければなりません。さしあたり4年生にはまず、基礎から応用への繋がりの部分を専門書(できれば英語)を通して学んでいただきます。

4年生セミナー

4年生は課題研究として、4年生セミナーで専門書(主に英語)の輪読を行います。この目的は物性物理に関する基礎理論の習得です。基本的に一回読んだだけで理解できるような内容ではありませんが、3年までで習得した基礎科目の延長にあるものなのでしっかり読めば4年生でも十分把握できます。そしてこれを通して理論立ての「おもしろさ」を知っていただければと思います。また年度末には原著論文の紹介をしてもらい、それを卒論の代わりとしています。

しかしただ英文和訳をするのではではなく、その内容を理解するということが重要です。その論文、文献に書いてある理論式を鵜呑みにせず、きちんと確認することでその内容を"読んだ"ことになります。
多くの人が大学院へ進学しますが, 大学院で理論を専攻するとなると,修士論文をまとめるためには相当な量の理論計算を自分一人で行うことになります。4年生での教科書や原著論文の読解、理解はそのための準備です。そしてそれらをきちんとやっておくことで大学院でよりスムースに学習、研究が進むはずです。

研究室セミナー

物性基礎物理学グループでは,研究室セミナーを月曜日の午後に行っています。 このセミナーはスタッフ,大学院生がすべて参加することになっています。 毎週参加者が順番に自分の研究成果を発表したり,最近読んだ論文の紹介を行ったりします。

なお,M1(博士前期課程1年)の学生諸君は,上記セミナーとは別に, M1セミナーに参加していただきます。 そこでは,理論(物性)物理学に関する専門書の輪読を行います。

昼食会

また水曜日のお昼は,皆が弁当を持ち寄って昼食会を開いています。雑談だけでなく, 大学院生の研究の進行状況を簡単に報告する場にもなっています。4年生の皆さんの参加も歓迎します。

コンピュータ環境

物性基礎物理学グループではコンピュータをフルに活用して研究をすすめています。
計算プログラムの開発などの作業はWindows,Linuxを載せたパソコン上で行い, 本格的な大規模数値計算は計算サーバー上で行います。
4年生諸君が本格的な数値計算を行うということはないので直接これらの計算サーバーを利用することはないのですが, 文書作成や計算プログラムの開発のためのパソコンについては日常的に利用していただくことができます。
(もちろんそれらのパソコンはインターネットに常時接続されています。)

written by oko, updated on 2006-02-01