本研究室への志望を検討している学生への情報

我々の研究室は「超伝導」や「スピン流」など物性物理で注目されている物理現象の理解を目指した 「理論研究」を進めています。
4年生の「情報物理学課題研究」と大学院生の受け入れは、 市岡・安立グループとJeschke・大槻グループが共同で実施していますので、 Jeschke教授 大槻准教授 の研究指導を受けたい学生も当研究室の枠(教育研究分野:量子多体物理学)を志望してください。
以下は、物理学科4年生の「物理学課題研究」の内容についての説明ですが、 大学院入学後の研究室活動にも共通するので、大学院入試で本研究室を志望する場合も参考にしてください。
4年生の「物理学課題研究」の内容

(1) 物理学の勉強 
(2) コンピューター計算実習
(3) 課題研究

研究室の主な研究課題      

市岡(Ichioka)教授
第2種超伝導体に磁場をかけると、磁束の渦糸が超伝導に侵入し局所的に超伝導が壊れた空間領域が発生します。市岡の研究では渦糸や表面など超伝導が空間変化する構造を理論計算し、その空間構造や磁場中の超伝導体の物性の中に、非従来型超伝導やトポロジカル超伝導などの特異な特徴がどのように出現するかを明らかにする研究を進めています。 超伝導の空間変化構造に関する研究での主な理論計算手法としては、(1)Bogoliubov-de Gennes方程式によるエネルギー固有値と波動関数の計算、(2)Eilenberger理論による準古典Green 関数の計算、(3)時間発展Ginzburg-Landau方程式による渦糸の運動のシミュレーションなどを用いています。

安立(Adachi)准教授
2007年のノーベル物理学賞は、磁気ハードディスクの小型化に貢献した「巨大磁気抵抗効果(Giant magnetoresistance; GMR)」の研究に対して送られました。この受賞以降、電子の電荷に加えて電子のスピン偏極(またその流れであるスピン流)を積極的に利用する「スピントロニクス」という技術の研究が盛んになってきました。この「スピン流」に着目した新しい物理の研究を行っています。
 スピン流の物理に興味のある方は、たとえば以下の本の2章と3章に目を通してみて下さい: 齊藤、村上 著「スピン流とトポロジカル絶縁体」(共立出版)

ジェシュケ(Jeschke)教授、大槻(Otsuki)准教授
研究内容は Harald O. Jeschke教授 大槻准教授 のホームページをご覧ください。



〔参考情報:研究室卒業生の進路〕
4年生卒業(B4)
大学院博士前期課程修了(M2)
大学院博士後期課程修了(D3)