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講演会のお知らせ (7/6:大谷 将士 氏 (高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設))
講演題目:世界初のミューオン加速の実現とミューオン線型加速器の開発
講師:大谷 将士 氏 (高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設)
日時:7月6日(水)17:00
場所:異分野基礎科学研究所棟 1階110室
概要:
ミューオンの加速はニュートリノファクトリーやミューオンコライダーといった将来計画に向けた基盤技術であり、その存在的な可能性から実現が渇望されてきたにも関わらず、未だに実現されていなかった素粒子・加速器分野の宿題の一つであった。我々は、正ミューオンと電子2個の束縛状態である負ミュオニウムイオン生成によるミューオンの冷却と四重極型高周波加速器RFQを組み合わせるという独創的な手法によって、世界で初めてミューオンの高周波加速を実現した。本技術に立脚し、ミューオンをほぼ停止した状態からほぼ光速度まで加速するミューオン線型加速器の実現に着手している。これによって得られるこれまでにない低エミッタンスミューオンビームを用いてブルックヘブンやフェルミ研究所とは全く異なる手法のミューオン異常磁気能率(g-2)の精密測定を実現し、素粒子物理学で喫緊の課題となっているミューオンg-2アノマリーに決着をつけたい。本発表では、ミューオン加速の実現からg-2測定を目指したミューオン線型加速器の開発と現在の状況、今後の展望について述べる。
世話人 植竹 智 (内線7768)