題目 | フォノンによるラマン散乱と結晶欠陥 |
講師 | 中島信一 氏
(宮崎大学工学部) |
日時 | 12 月 6 日(水)16:00 - 17:30 |
場所 | コラボレーションセンター3階 コラボレーション室
(岡山大学津島キャンパス内) |
要旨 | 非弾性光散乱現象であるラマン散乱では、完全結晶に対して、光子とフォノンの間でエネルギー保存則、運動量保存則、偏光選択則が厳密に成立している。
結晶に欠陥が存在すると結晶の周期性、対称性等が崩れるため、保存則や選択則がわずかであるが破れる。このことを利用して、結晶内の欠陥の存在、その空間分布、密度などに対する情報を得ることができる。談話会ではSiC結晶に対する欠陥検知の最近の結果について述べる。この欠陥をどの程度まで検出できるかはフォノンのコヒーレンス長に依存している。超格子を用いたフォノンのコヒーレンス長を調べる試みについて若干ふれたい。 最後に最近フォノンを調べる手段としてフェムト秒レーザーを用いた時間領域分光法が発展してきたが、この分光法による研究の一端を紹介する。 |
世話人 | 中村 快三 (内線 7819) |