題目 | 高圧下メスバウアー分光 |
講師 | 那須三郎 氏 (大阪大学基礎工学研究科教授) |
日時 | 平成16年6月9日(水)
16:00-17:00 |
場所 | コラボレーションセンター 4階 共同研究室 (岡山大学津島キャン パス内 ) |
要旨 | ダイヤモンド・アンビル・セルDACは
手のひらに乗るような小さな圧力発生冶具ですが、対向した2つのダイヤモンドで挟まれた金属ガスケット穴の試料室には100GPaもの高圧力が発生しま
す。ダイヤモンドはX線やガンマ線を比較的良く透過させますので、試料室に封入された極微量の試料の物性をこれらの放射線を用いて非接触で測定することが
できます。本セミナーではこのDACを用いて行なったガンマ線の原子核による無反跳共鳴吸収すなわちメスバウアー分光の測定結果について議論します。試料
は高原子価ペロフスカイト鉄酸化物、金属鉄、面心立方格子のγ'-Fe4Nなどです。常圧下で反強磁性のペロフスカイト鉄酸化物は高圧下では強磁性体にな
ること、金属鉄の高圧相ε-Feはパウリ常磁性体であること、面心立方格子の強磁性γ'-Fe4Nは室温20GPaでは常磁性体へ相転移することがわかり
ました。測定方法やメスバウアー分光の特徴について述べながら、これらの実験結果について議論します。 |
世話人 | 理学部物理学科 小林達生(TEL:
086-251-7826) |