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令和 元年度(2019年度)第1回 物理教室談話会
題目 | 電解質が拓く物性物理と新機能 |
講師 | 竹延 大志 氏 (名古屋大学大学院工学研究科 教授) |
日時 | 令和 元年6月26日(水) 14:00~ |
場所 | コラボレーションセンター 3階307室(コラボレーション室) |
概要 |
Si electronicsと共に発展した元素置換によるキャリアドーピングは、銅酸化物高温超伝導体の発見により
新たな物理現象や機能を探索する有力な指導原理となった。一方で、元素置換は連続的なキャリア密度制御に
膨大な試料作製を必要とし、安定相が得られない場合も少なくない。近年、本問題を解決する新手法として、
電解質を用いた電気二重層ドーピングや電気化学ドーピングが注目されている。本手法は対象物質を電解質と
接触させ数ボルトの電圧を印可するだけで、単一試料を用いた連続的なホール・電子のドーピングが可能である。加えて、通常の静電的なドーピング手法では到達が困難である高キャリア密度(面密度>10^14/cm^2、
体積密度>10^20/cm^3)や高強度電場(>10MV/cm)も実現できる。我々は、本手法を幅広い物質系
(有機材料・ナノカーボン材料・原子層材料)に拡張し、新たな物理現象や機能の探索に挑戦している。 本講演では、金属/絶縁体転移・円偏光発光・熱電特性などを紹介し、本手法の可能性を聴衆のみなさんと一緒に議論したい。 |
世話人 | 神戸 高志(内線7829) |