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令和 5年度(2023年度)第7回 物理教室談話会
題目 | X線吸収・発光分光による複合極限環境下での電子状態の研究 |
講師 | 河村 直己 氏 (高輝度光科学研究センター ,放射光利用研究基盤センター教授) |
日時 | 2024年2月7日(水)16:00- |
場所 | コラボレーション棟3階 コラボレーション室 |
概要 | X線分光法は,元素選択的・軌道選択的に電子状態を研究することが可能な手法であり,様々な遷移金属や希土類元素,アクチノイド元素を含む物質への利用がなされている.特に硬X線領域でのX線分光法では,その高いX線透過能によって窓材等への制限が少なく,外場環境に対する自由度が高い.したがって,低温・強磁場・高圧下といった複合極限環境を構築することが可能であり,特に高圧下での元素選択的な電子状態研究には有
用である.
放射光を利用したX線分光法の代表的なものとして,X線吸収,光電子分光,およびX線発光分光・非弾性X線散乱などが挙げられる.近年,X線発光分光・非弾性X線散乱による強相関電子系物質の複合極限環境下での研究が盛んに行われており,そのための装置の開発や高度化なども進められている. 本講演では,放射光X線を利用したX線分光法について紹介し,それらを利用した強相関電子系物質,主として希土類元素およびウラン化合物に対する電子状態の研究例を紹介する. |
世話人 | 世話人 池田直(内線 7810) |