当研究室の特徴は、極低温(0.018K)&超高温(600K)、高圧(4万気圧)、強磁場(14万ガウス)という極限環境を組み合わせてNMR実験や電気抵抗測定などの物性測定が可能な設備を保有していることです。一研究室レベルでこのような複合極限を実現できている例は、世界的にも極めて少ないです。さらに研究室での磁場がもの足りない場合は、世界最強磁場(45万ガウス)を利用出来る米国立強磁場研究所(フロリダ州)まで実験に行きます。現状に満足するのではなく、常にチャレンジする精神も当研究室の特徴です。
また、物性実験においては、試料合成と物性測定を役割分担することが多く、我々も合成された試料を他グループから提供してもらって実験することが多いです。しかしながら、我々は試料合成も自ら行います。そのためのアーク溶解炉、電気炉も取り揃えています。自分で合成した試料でNMR実験を行い原著論文として発表した学生さんもいます。研究室の1/3程度の学生さんは試料合成から研究を行っています。合成から測定まで、一貫した研究はとてもやりがいがあると思います。
当研究室では、他大学の方を受け入れることによって、異なるバックボーンをもつ学生さん同士の相互作用でお互いの能力を高め合えると信じています。実際当研究室で博士前期課程を過ごした学生さんの多くは、有名企業へ就職しています。(就職先参照)
また、修士論文発表会において、優秀賞(ベスト3)を過去5名が受賞しています(研究室発足以来10年間で)。そのうち1名は島根大学から当研究室にやってきた学生さんです。
低温物性物理学研究室では、他大学出身の皆さんを積極的に受け入れたいと考えています。大学院から当研究室に所属したい、あるいは所属を検討したいと思われた方は、研究室見学も大歓迎ですので、まずはメールにてご連絡ください。最近の他大学からの大学院入学者の実績としては、徳島大学、島根大学、関西大学からの学生さんを受け入れています。
当研究室ではやる気のある人には一年中研究に打ち込める恵まれた環境を用意しています。熱意に溢れる皆さんの期待を裏切らないと確信しています。また、過去所属した学生さんの修士論文のほとんどは、指導教員が責任を持って原著論文として出版しています。